2015年5月18日月曜日

[TOPIC] 電験三種 - 法規:電気工作物の種類

使用目的による分類

  • 事業用電気工作物
    • 電気事業用電気工作物
    • 自家用電気工作物
  • 一般用電気工作物

機能上からの分類

  • 発電所: 発電機、原動機、水路などを含む。
  • 変電所: 
    • 構外から伝送される電気を変成しこれを構外に伝送するための設備
    • 構外から伝送される100kV以上の電気を変成するために使用する変圧器及び電気工作物
  • 送電線路: 発電所、変電所相互間、発電所〜変電所間の電線路+開閉所
  • 配電線路: 発電所、変電所、送電線路〜需要設備間、需要設備相互間の電線路+開閉所
  • 需要設備: 電気を使用するために設置する電気工作物の総合体

一般用電気工作物

  • 低圧受電(600V以下)
  • 構内で完結 (発電設備からの電力を外部で低圧受電する場合は除く)
  • 小出力発電設備を含む 
    • 太陽光発電: 50kW以下
    • 風力発電、水力発電: 20kW以下
    • 内燃力発電、燃料電池発電: 10kW以下
    • その他合計: 50kW以下

[TOPIC] 電験三種 - 法規:電気工作物の定義

電気工作物とは

1) 発電、変電、送電、配電のために設置する工作物
2) 電気の使用のために設置する工作物

…電気事業法をざっくり分解するとこんな感じ。

※ 機械だけでなく、ダム、水路、貯水池、電線路などを含む

除外されるもの

  • 天然の川、池など(「工作物」ではない)
  • 船舶、車輌(電車、自動車)、航空機 (他の法で縛られている)
  • 30V未満の単独の電気設備
  • 通信設備 (通信電源装置、保安通信設備は別)
  • 2次的に電気を使用するもの(工作機械はモータに電気を使用するが、駆動に使用するだけ)

[TOPIC] 電験三種 ー 法規: 電気設備の技術基準 ー 電圧区分

電圧区分

低圧   交流600V以下、直流750V以下
高圧   7000V以下
特別高圧 7000Vを超えるもの

※高圧と特高の多線式電路(中性線を持つこと)では最大使用電圧を基準とする

基準電圧 

1kV超

公称電圧→最高電圧
3.3kV → 3.45 kV
6.6kV → 6.9kV
11kV → 11.5kV
22kV → 23kV
33kV → 34.5kV
110kV → 115kV
500kV → 525/550kV (各電線路毎にいずれかを使う)

下記はその地域ではいずれかを使う。
66/77kV → 69/80.5kV
154/187kV → 161/195.5kV
220/275kV → 230/287.5kV

1kV以下 (最高電圧の定義なし)

100V
220V
100/200V
415V
240/415V

なお
公称電圧: 対象電線路を代表する線間電圧
最高電圧: 対象電線路に通常発生する最高線間電圧

最大使用電圧

耐圧試験電圧が基準。
普通運転状態での最大線間電圧。

一般には下記。
公称電圧1kV以下の電路: 公称電圧×1.15
公称電圧500kV未満の電路: 公称電圧×1.15/1.1

対地電圧

一般には電路と大地間の電圧。
電気設備の技術基準では定義は異なる。

接地電路: 線間電圧の1/2
非接地電路: 線間電圧

なお接地電路は、中性点or一端を接地した電路。

試験申し込み開始

最近全然勉強出来てないんですが、とりあえず今日から申し込み開始なので、早速申し込みました。
去年も申し込んだものの、仕事で受験できずだったので、今年こそは!

電気技術者試験センター

2015年5月17日日曜日

[たわごと] 電験三種 - 機械:照明 光束とはなんぞや

照明の勉強をしている中で、テキストを見ると、光束については、明確な定義がない。

なんとなく腑に落ちないながら、とりあえず先に進めるも、どうにもしっくり来ない。

光束とはなんであるか。

そもそも、光は電磁波であるから、その強さはエネルギーで表現するのが妥当である。即ち、

E = hν = h c/λ [J]

物理としてはこれで良い。

しかし、光を利用する「照明」の立場から考えると、仮に物理エネルギーの高い光があったとしても、実はこれを明るく感じるとは限らない。

この見え方という感覚的要素を、視感度kと定義する。要するにこいつが光束というのをわからなくしている元凶なのである。なんだそれは?と聞かれても、明確に答えようがない。明るく見える光の視感度は大きい値で暗く見える光の視感度は小さい値になるという、そんな量だと考えるほかない。さらに進めて同じエネルギーの光線で最も明るく見えるとされる波長555nmの緑色光の視感度kmとの比K=k/kmを、視感度の比ということで比視感度と定義する。

この比視感度は最も明るく見える光の場合1.0となり、それ以外は1よりも小さな数字に なるという意味では、視感度よりも納得しやすい量であろうと思う。

もう少し進めてみる。光には照射時間ということも考慮しないといけない。ここで単位時間当たりのエネルギーということでP[W] (W=J/s!)という量を考える。即ち、ある単位時間当たりでどの程度のエネルギーが与えられたかという量である。これを光の界隈では放射束と呼ぶのだが、言葉だけの話である。

この単位時間当たりに与えられたエネルギーに比視感度を乗じれば、なんとなく見え方を考慮したエネルギーっぽい量というのが定義できた気がする。

ただここで歴史的背景なのか確認が取れていないが、波長555nmの最も明るい光の視感度を683ということで定義されている。この物理的背景不明であるが、とにかく大きさを表す基準となる視感度km=683を使って、エネルギーっぽい量を定義すると

Φ=km K P = k(λ) P

という量が出てくる。これが実のところ光束というものであり、単位はlm (ルーメン)である。 ※人名由来ではないため、全部小文字。

結局、よくわからないのだが、そういうものだと思うほかない。上記の定義の式からすると、放射束Pに視感度k(λ)をかけたものが光束になっているが、現実的には、基準となる視感度km=683(単位はlm/W)と比視感度Kを使う式を覚えておくほうがよいと思う。







2015年5月10日日曜日

[日々是] 電験三種 - 機械:照明

GW明けてまもなくの週末ですが、我が家の生態系において濃縮を繰り返された濃い風邪ウィルスを最後に頂戴してしまったため、不調です。

とはいえ、やれることはぼちぼちやっております。

機械の科目の中で重要なのが、変圧器と電動機になるわけですが、これは広すぎる。
一方で、先日来の制御にしても、微妙に毎年1問くらい出ているのが、照明や電熱系。これを抑えておけば1問はクリアできるわけなので、とりあえずこれをやってみようと、今週末は照明から。

制御とは異なり、一からちまちまとお勉強しております。。。

[TOPIC] 電験三種 - 機械:制御 一次遅れ系の基本

一次遅れ系の基本

一次遅れ系の伝達関数の基本形


ステップ応答


いわゆる過渡応答を見る場合には、ステップ応答を見る。インパルス応答(ハンマーでたたくなど)では、一瞬の反応だけになってしまう。


一次遅れ系のボード線図

※これはいわゆる積分回路で、ローパルフィルタになる。微分回路は反対で、ハイパス。

  • 折点周波数で約3dB
  • ωT>>1であれば、20dB/decの下がり方。
  • ωT<<1であれば、ほぼ0でコンスタント。


一次遅れ系のナイキスト線図



制御工学

2015年5月9日土曜日

[たわごと] 電験三種 - 法規:電気工作物の定義

法規をやると必ずひっかかること。
それは、間違いなく、独特な法律文章だろうと思う。

法規を勉強すれば必ず最初にみかけるであろう、電気工作物の定義について、実際の法令ではどのように定義されているのか?

電気事業法 第2条 16項
発電、変電、送電若しくは配電又は電気の使用のために設置する機械、器具、ダム、水路、貯水池、電線路その他の工作物(船舶、車両又は航空機に設置されるものその他の政令で定めるものを除く。)をいう。
これはまだ良いほうなのだが、「若しくは」と「又は」が曲者である。

いわゆる発電~配電にいたる流れ とは別に、というのが「又は」の存在の示すところであり、送電と配電の間にある「若しくは」は削除したほうがわかりやすい。

それから、これは時流にあわせて、細かいところを法律ではなく、省令で規制していくためにいたし方のないことかもしれないが、その他の工作物のところの括弧内にある、「他の政令で定めるものを除く」については、別途調べなければいけないのだが、電験のテキストを見る限り、「30V以下の電気工作物で、30V以上の電気設備と電気的に接続されていないもの」のみが該当するようである。

一事が万事この通り。

わかりにくいことこの上ない。否、そもそもわかりやすい文章で法律を作るつもりはないのでしょう。たとえば電気工作物関連でいけば、「一般工作物」の定義の一部を抜粋すると、

電気事業法 第38条 1項
他の者から経済産業省令で定める電圧以下の電圧で受電し、その受電の場所と同一の構内においてその受電に係る電気を使用するための電気工作物(これと同一の構内に、かつ、電気的に接続して設置する小出力発電設備を含む。)であつて、その受電のための電線路以外の電線路によりその構内以外の場所にある電気工作物と電気的に接続されていないもの
何を言ってるかわからない(笑)。

特に難しくしているのは、まわりくどい否定の多さだと思う。上記でいえば、「受電のための電線路以外の電線路により構内以外の・・・」は「受電用電線路ではない電線路により構外の」と訳せばよいと思う。あとは、文章が長いので、分解していくしかないんでしょうね。


電験三種 法規

[TOPIC] 電験三種 - 機械:制御 Laplace変換

Laplace変換

定義
 


微分の変換


積分の変換



基本素子のLaplace変換

電気回路の基本要素である抵抗(R)、コンデンサ(C)、コイル(L)について、それぞれのLaplace変換後のs関数は次のとおり。


[日々是] 電験三種 ー 法規

GW中は制御のところをじっくりやったので、このあたりはまたまとめます。

さて連休明けで通勤もツラいところですが、通勤電車内で気軽に取り組める法規に着手。昔から暗記物が大の不得意で、とはいえ、覚えなきゃいけないものは覚えなきゃいけないので、ちゃんと頑張ります。

法規の最大の難点は原文が日本語のくせに何を書いてるのかサッパリ分からないこと。電気事業法だけでは分からず、省令まで参照しないといけない。面倒臭いったらないんだけれど、しようがない。

以下勉強のための参考リンク:
経済産業省 電気事業法
経済産業省 電気工事士法
経済産業省 環境影響評価法

でもこれだけでは分かりづらいので、参考書として、電気設備技術基準のようなものを使っています。省令が改正などもあるので常に新しい情報を仕入れるようにしないといけないですね(^^;;



電験三種 法規

2015年5月3日日曜日

[たわごと] 電験三種 - 機械:制御 伝達関数とは

制御工学なるものを勉強すると、ラプラス変換に始まり、やたらと数学的に面倒くさい話が出てくる。これが制御工学を高尚なるものと思わせる理由かもしれない。

そしてもうひとつ。伝達関数なるものが登場するわけだが、s空間におけるどうのこうのと数学に終始していては、本来の対象である物理がおろそかになる。

要するに伝達関数とは何か?

簡単に言えば、中で何をやっているかわからない箱にXというのをぶち込んだら、結果としてYというのが出てきた、という流れで、入力Xと出力Yの比をとったものでしかない。

つまり、何をやっているかわからない箱であるが、とにかくそこに何かを入れたら、結果として返ってくるものが、どれくらい増えたり、減ったりしているか(あるいは時間的に進むとか遅れるとか)、どのような変化がおきるかを入出力の比で表したものと考えれば簡単だと思う。

誤解を恐れず、あえて卑近な例をひいてみる。

最近はどうなったかわからないが、かつて筆者の自宅のそばにある自販機に、ある特定のボタンを押すと何が出てくるかわからない設定になっているものがあった。裏側を明かせば、要するにそのボタンに対応した缶の収納スロットに「適当に」いろにろなジュースを入れていただけなのであるが、購入者からすると何が出てくるのかわからないという、仕組みであったわけである。
そこで、仮に100円(今なら120円か?)を入れて、そのマジカルなボタンを押してみて、いざ出てきたものが市場価値的には30円しかないものが出てきたとする。

あなたの100円はその自動販売機のブラックボックス的操作により30円の価値に貶められたことになる。

つまり、この自動販売機の伝達関数は30/100=0.3という、あなたにとってはトンデモナイものであったことになる。


まあ、これはたとえではある。しかしながら、s空間がどうたらなどというややこしい話で挫折するくらいならば、この程度と考えて気楽に構えるべきと思うがいかがだろうか?


伝達関数

[日々是] 電験三種 - 機械:制御工学

本日より早速演習に取り掛かっております。

本日のお題は「機械」の「制御工学」です。

なぜ、わざわざマイナーなところからなのか?普通はまず理論の抵抗がどうたら、とか、クーロンの法則がどうとか、電気らしいところから始めるんでしょうが。

基礎理論は大事なんだけれど、電験の場合、全体像を把握することのほうが重要と思っていて、そのためには、本当は電力の分野、特に発変電、送配電というところをやるのがよいと考えています。

とはいえ、水力発電から始めるのもつまらないなあ、とか思って、実は今仕事で勉強しなきゃいけない制御のところを、一石二鳥とばかりにとりかかったわけで、えらそうなことを上で言いつつ、適当なチョイスだったりします。

いわゆる古典制御にあたる話で、これといって真新しいものはないんだけれど、電気回路系での伝達関数というのが、理論をすっとばしているので、さすがにわかりづらい。このあたりについては、また別途まとめる予定(基本的には1次遅れ系のみ。2次のほうが面白いんだけど、試験対策としては1次をきっちりやっとくほうがいいでしょう!)。

ボード線図とかナイキスト線図なんかは、仕事でこれから毎日見るようになるので、そのうち、これも勘所をまとめたいなあ。


制御工学

2015年5月2日土曜日

電験三種 - 勉強方法について

まずは勉強方法について。

 1) とにかく解くべし!

電験三種は大学工学部レベルなので、電気の知識は乏しいにしても、一応機械科を出ていること、さらに時間が乏しいことから、とにかく問題を解いて解いて解きまくるという方法で行くことにしようと思います。問題を解くに当たって分からないところを参考書で勉強する予定です。

電験は過去問がたくさん出ているけれど、項目で整理されている電気書院刊の『XXの15年間』をチョイス。

基本的な参考書は昔電験でも取ろうかなと考えて買ったまま本棚の肥やしになっていたオーム社刊の『絵とき 電験三種完全マスター XX』とするが、基礎的なところの説明が不十分だったり、個人的に突っ込んで勉強したいところは別途専門書を参照する予定です。

 2) まとめて備忘録 

このブログに折々にトピックを取り上げていくつもりです。学んだことをまとめることで頭の再整理になることと、このブログ自体が備忘録になるから。

 3) あとは…

神頼み(笑)。



素人による電験チャレンジ

電気工事士は取得したものの、いよいよ電験にチャレンジしてみることにします。

今年は9月6日が試験日なので、実質4ヶ月の準備期間で、どこまでいけるものか。 今後勉強の進み具合など逐次アップしていきます。

このブログのコンテンツとしては
1) アラキ個人の勉強の進捗状況ほか近況 (タグ:日々是)
2) 独断と偏見による備忘録代わりのトピック (タグ:TOPIC)
3) その他妄言 (タグ:たわごと)

 という具合で行こうかと思っておりますので、のんびりお付き合いください。